排水枡がモグラのおかげで傾いて、家の中では台所と風呂の蛇口が水漏れで、どちらも素人のパッキン交換ではすまないと判明し、修理を頼んだ。
排水はまあ何とかなりそうだけど、問題は大工Tの手作りキッチン。実はこれが裏目に出て「こんな変則な設置じゃ、システムキッチン全部を取り替えないと直せないっすよ。うちのホームセンターに安いのがあるから全部交換しちゃどうですか」なんていったのはホームセンターお抱えの業者だった。だいぶ古びてきたけど、水道だけのことなのにキッチン全部を交換しろだなんて、木のよさをまるきりわかっていない。
次の業者を探すにあたり、地元の水道組合に推薦してもらったところ、珍しくいいオヤジに遭遇。排水枡を見てもらうときにミミズコンポストを見せ、「ミミズは雌雄同体でお腹の腹巻のところに卵が入っている」なんていう話をしたんだけど、どうもそのあたりが受けた模様。自分でもログハウスを2軒建てたそうで、「こういうのを面白がる職人がいるから、どうにかさせますよ」と、変則キッチンの修理にもまるで抵抗なく、とても気安く受けてくれた。おまけに思ったよりも見積りも低い。
こちらもその気安さに乗って、「来週あたり」とはきいていたのに具体的な日程をつめずにいたら、「これから行っていいですかね」って、朝パンをもぐもぐしているところに突然電話あり。面倒な仕事を受けてもらったという思いがあったせいか、「もう少し遅く」なんてことを言いそびれてしまったら、その20分後くらいには皆さん到着。夫は予約のあった歯医者に行ってしまい、あらら、片付けも途中なのに、仕事もあるのに。家の中に人がくるのがめっぽう苦手なのに、私が一人で対応することになってしまった。
その日は宅急便で野菜がどっさり届くし、生協の配達は来るし、緊張体質の私としてはもう頭の中がパニック。職人さんが家の中を出たり入ったりするたびに、そばについている? いや放っておくほうが仕事がしやすいだろう、そうだ、ああしてこうして・・・と考えすぎて落ち着かないことこの上ない。
おまけに車を動かすときに、なんだかきょうは人がたくさんいてきっと面白いことが起こるはずだと期待に胸膨らませるこだまが、庭から飛び出しそうになるのを追いかけてやっとこさ阻止したり、エネルギーをこの3時間でとことん使い果たしてしまったらしい。
職人さんが帰ったあと、台所が使えないし「新そばでも食べに行くか」と楽しい気分で外に出たのに、そばもおいしく感じられないほどの頭痛に襲われ、夜には吐き気と目の痛みも始まり。このあと3日間、わたしは苦しむのです。
思えばその1週間前は仕事先との1年ぶりの会食で、その最中に激しい腹痛。じっと我慢で会食中は乗り越えたものの、帰りの電車で脂汗。帰ってきてから立ち直るまでに2日間かかったし、最近は腹痛と頭痛が交互にやってきている。
この頃は、体調不良の問屋のようです。ああ、早くここから抜け出したい。