きのうの講演会は、市内をコツコツ200カ所以上測った人の経験談。そう、ホウシャセンの話。若いお父さんが、市内の公園をすべて網羅して測ってくれた。いったい何人が聞きにきてくれるのか、皆目わからないままあちこち宣伝を重ね、「聞きに来てくれる人はいるのか」と「会議室は入りきれるだろうか」の間で気持ちが揺れる。複数の新聞にも案内が載って心配は頂点に達し、「どっちにしても予備があれば安心よね」のメンバーの声に押され続き部屋を借りた。任されているとはいえ、会費の使い方ってやっぱりすごく悩む(税金の使い道も為政者はこのくらい悩んでくれれば、どこにも問題は起こらないのになあ)。
で、ふたを開けてみれば…ハハハ、いつものとおり1部屋で十分だった。経験を積むうち、こういうことは慣れていくのね(これまで面倒なことを人任せにしてきた結果とプチ反省)。会の若手、いづみちゃんの司会も良かったし,講師の若き父親も丁寧にまとめてくれていい講演だった。講演後の話し合いも、みんなで共感しあえてまずまずだった。終わったあとの立ち話も。年齢を越えて人と人が共感し合える場が、あそこには確かにあったな、うん!…とちょっと自画自賛。まあ、細かい反省点も多々あったけれど。
話し合いの場で、講演を機にとうとう測ったわが家の米ぬかの放射能のこと*、内部被曝としてもうちょっと整理して提示したかったけど、参考プリントを配っただけになってしまった。小金井の漢人明子さんたちのような市民測定室設立までもっていけたらと夢見ていたら、市内有志の手でもう立ち上がりつつあるとのびっくりニュースが入る。ひそかに描いていた「わが市民ネットの講演を機に思いが集まって市を変える」という美しい展開は,あえなく消えたけど、まあ1日も早く実現するに越したことはないもんね。
同じく話し合いのコーナーで、明日の「10万人集会」にはバスを繰り出すグループもあることを知る。この問題に関しては、あちこちで「実際に動く人」がいるのを強く感じるこのごろ。ひょっとしたら、いまの日本には新しい流れができているのかも・・・と、希望的観測も頭に浮かぶ。
パブリックコメントだって、声がたくさん集まれば力になるかもよ(8月
12日まで)。
「デモにはもういかないことにした」と、デモのむなしさをよく口にしていた70代Mさん、明日は代々木まで行くんだそうな。「デモはやめたんじゃないんですか」と聞くと「原発だけはやっぱり別よ」との返答で、さすが筋金入り!
そういやきのうの講演で、若き父が言っていたなあ。「できることはやっておいて損はない」。そうだよね。まずは自分のために、家族のために。いま一緒に生きている誰か、これから生きる誰かのためにも。みんながそう思って動いたら、変わる…かな?! 代々木までは無理だとしても、パブコメくらいは参加しようね。
*生産者の住む地域では市に測定室があって、その公開データでは該当地域の米ぬかからは値が出てなかったのに,わが家のぬかからはしっかりセシウム合計20.6ベクレルとの値が出てしまった。まあ精米の仕方にもよるだろうから、簡単には比較できないんだけれど、ぬか床の放射線移行度は
ここによるとかなりのもので、93%だったらしい。わが家のぬかで漬けた可食部100gのキュウリをたべたら、20.6×0.93×0.1≒1.92Bqが体内に入る?! せっかくぬか床も元気でいてくれたのに、ぬか漬けを漬ける喜びに水を差された気分じゃないの(まあ冷静にみて数値的にはセーフと判断すべき値なんだろうけどね)。あ~あ、原発推進の人たちって、ぬか漬けの楽しみも家庭菜園の喜びも経験していない人たちなんだろうなって、つくづく思うよ。どれだけのものがいま失われつつあるのか、気づいてないよね。