XPからの乗り換えに疲労困憊した話。
1台目の初期不良からついていなかった。スタートボタンを押してもモニターは真っ黒でキーボードのバックライトが点滅するばかり。PCの不調は本当に心臓によくない。「あれ? 何か押し方に問題あり? 変なところさわった?」なんて、自分のせいにしたりしてドキドキ。新品のPCを何度も強制終了なんてことは誰だってしたくない。何度か同じことを繰り返して、PCをそっと箱にしまい込んだ。サポートに相談ののち、結局「交換」ということに。
ところがこの「交換」とやらが微妙な話で、新品がほしいなら(って、交換てのはそういうことでしょうに)2台目の「買い直し」でないと時間がと~ってもかかると営業さん。ほんとにちゃんと返金されるのか? という心配もないわけじゃないけれど、なにしろサポート終了間近ということで、仕方なくいわれるがまま2台目の代金を振り込む。
心配は9日過ぎのこと。仕事先によからぬファイルを万一届けることになってはまずいので、あれこれ検索した結果、XP機でオフラインの仕事をして、納品ファイルの送信はNexus 7のアプリを使って送るという方法にたどりつく。本当にできるのか、不安を抱えつつもマイクロUSBとUSBの変換アダプタやらミニキーボードなど、必要な部品を買い揃える。
必要なアプリも入れたし準備万端整っていざ実行、となったところで…これがその気になれないのだねえ。二の足を踏んでしまったのはなぜなんだろう。頭ではOKとわかっているのに、慣れないことはなんだかしたくないのだ。万が一ファイルが壊れたり取り返しのつかないことになるのが、やっぱりこわいのよ。
なんのことはない。結局、9日過ぎも送信時だけネットにつないで、今までどおりXPから納品してしまった。別に特に問題もなく、いつもどおりですべては進み…X dayとかなんとか、あの大騒ぎってなんだったろう。銀行ATMとかXPのソフトで動いているものはいまだたくさんあるっていうし。一時期みんなで大騒ぎして、あのあとはどうなったんだか。まあ、知らぬ間に良からぬ操作の手先として使われてしまうという事態があるらしいから、甘く見すぎるのはいけないんだろうけど。
(Nexus 7は結局仕事に使うことはなく、夫と二人の会話でたびたび遭遇する「あれなんだったっけ?」の事態に、もっぱら音声入力で便利なお助けツールとして使っている。この年になると名前やらなにやら「思い出せない」ものが山ほどあるもので。)
そんなふうにXPのこそこそ使いをしていたところに2台目の新規PCが届いたのは、1台目返品後2週間弱経ってからだったか。「5週間かかる」と聞いていたので、なんだか肩すかしの思いだ。さっそく荷を解くと…なんと出てきた説明書が破れているではないか。ガムテープがくっついちゃってべりっとはがしたような感じ。接着剤のカスまでついていて、なんだかいや~な予感がしたのよね。
そうは言ってもPC自体はそれなりに新品の装いで、前回のトラウマがあるのでスイッチを入れるのがドキドキだったけれど、今回は無事クリアーして、このあたりから少しわくわく気分も湧いてきた。設定を進め、さて無線LANに…というところで、えっ、うそ、つながらないじゃん!
いやつながらないわけじゃなく、電波はしっかり受信してるのに「制限あり」となって、無線LANが「切断されてしまう」のだ。おまけにWin8.1機が制限ありになると近くにあったNexusの無線LANにも不具合が生じて受信できなくなるという…えええ~!?の事態。そんななか、XP君だけはとても律儀に今までどおりのお仕事が可能で、無線LANだって問題なし。シンプルさの勝利ってこと?
これからさらにじたばたは続く。モデムを変えたり、何度もLAN設定をし直して、よくわからぬままチャンネル設定もし直してみたり、再起動を繰り返したり、1週間ほど苦悩の日々を続けた。で、なんと思わぬところで事態が解決してしまった。
当初モデムのトラブルとばかり思い込んでいたので、対応が遅れたのだけれど、実はあとから相談したPCのほうのサポートで、「無線ドライバの再インストールやらスタート時の個別プログラムの停止と実行の繰り返し」といった細かい作業をアドバイスされていた。でも一連の作業にもうすっかりうんざりしていたので、ちっともその気になれず、もっと簡単な方法はないかと思ってPCを触っていたそのとき、偶然無線アダプターの設定のところで「ドライバの更新」というボタンに出合う。更新ならそれほどすごい作業じゃないかもと気軽にクリックしたら、あらあらまあまあ、それだけですべてが解決してしまったではないの(もちろん作業は「有線で」ネットにつないだ状態)。その間ほんの1分程度。
「問題が解決しました」って。近頃のPCはほんとによく説明してくれるのね。
以来、すべての機器は「前から僕たちお利口さんでした」みたいな顔でよく働く。スイッチがいくつ入っていても無線が拮抗しあうなんてこともない。IntelのHPには「ドライバを最新のものに更新してください」とあって、「無線LANの接続が切れる」現象が報告されていた。なら出荷前にドライバを更新してから発送してくれればいいではないの。サポートにクレームを書いたけれど、お返事は「タイミングの問題で更新が間に合わないこともあるので了解を」みたいなそっけないものだった。
本当に届いたPCは新品だったのか、ちょっと不信感が残ったけれど真相は不明なり。ま、作業は以前よりずっと軽くできるようになったし、17インチ画面になって文字も見やすくなったから、この先は「いいところを見て仕事をする」ことに頭を切り替えたほうがベターかな…と思うこのごろ。
それにしても、あ~あ疲れた。