今夜はひとりです。ほとんど家を出たことのない、主夫のことばがすごく似合うわが夫ですが、今夜はめずらしく夜遊びです。お酒も飲まない、ギャンブルもしない、夜、外に出るのはもう大嫌いという夫が夜出歩いているのは、まあ昼間出てそのまま夜になってしまったということですが、いや実に珍しいことです。
運転のできないKさんが主催した講演会があり、夫が運転手役を買って出た(ことになってしまった)ところ、Kさんが打ち上げの酒宴でもり上がり、運転手は帰れない、ということのようで。
奥さんが認知症で目下入院中、一人暮らしのKさんは久しぶりの酒宴なんでしょう。
日をまたいだのにまだ帰ろうと言い出せず、でも家で一人待つ私のことも少し頭をかすめつつ時間を過ごし、ああ疲れた、と言って帰ってくる夫の姿が目に浮かびます。
いつも時間がない、時間がないと思っているのに、今夜はとても時間の経つのが遅い気がします。知らぬ間にテレビを見たりおしゃべりをしたり、夫と過ごす時間てずいぶん長いんだなあと、こんな日には思い知らされます。
夫と出会ってはや30年余り。こんなに気の会う人と出会えたこの人生は結構運が良かったなあと思っています。
夫もきっと同じように思っていてくれることでしょう。
しかし、少し遅くないか?
ちょっと遅すぎるのが心配になってきました。
世間の奥さんたちって、こういう気持ちを毎日体験しているわけ?
たまにならガマンできるけど毎日は辛いだろうなあ…。