今年は暖冬とのことで野菜が豊作らしい。
わが家の家庭菜園(といっても庭の片隅のそりゃあ小さな一角で、菜園と呼ぶのはためらわれるが便宜上そう呼んでみる)も、油菜にブロッコリ、ネギが元気に育っていた。
いた、と過去形にするのは、いまはそうでないものがあるわけで・・・。
久しぶりにこだま散歩に行こうとして、庭のこだまを見に行くと、あの大きな緑の葉をつけていたブロッコリがあとかたもなくなっている!
そばには元ブロッコリが散乱し、「ん?なんかあった?」と、まるで罪の意識のない犬がこっちを振り向いている。あ~あ、来年の春は次々出るブロッコリの脇芽をつんつん摘んで、たっぷり楽しむ予定だったのに…。
夫が言うには「こだまは話せばちゃんとわかる」って。そんなあ、ウソばっかり。ネギだって、夕方、首輪をはずして庭中を猛ダッシュするこだまのおかげで青いところがみんなボロボロ。「ここから向こうは入んないでね」と何度言ったことか。
私の気落ちも意に介さず、穴だらけ(もちろんマメなこのお方の仕業)の庭で「はあはあはあはあ…」ベロ出してうれしげなこだま。ま、囲いをしっかり作らなかった人間も悪いかと、無理やり納得した。
で、がっかりのその2は干し柿。今年はどこの柿も不作だそう。実をつけるころに雨が多かったせいで害虫が大発生。「へた」にたくさん住み着いて熟す前に落ちた実が多かったとのこと。
ご多分に漏れず、わが家の2本の柿もほとんど実をつけなかったが、百匁柿は5個だけ最後まで実がなっていた。 この百匁柿は
甘柿と渋柿が共存してなる面白い木で、すべてがそのまま食べられるわけではない。が、渋柿は干し柿にすれば楽しめる。ことしはわずか3個だけとれた渋柿を、大切に干し柿にした。
そして、百匁の大きな干し柿を食べられるのを楽しみにして、ようやく食べごろというある日…。
うっかり軒下に出しっぱなしにした柿を見に行けば、なんてこと! 雨に濡れ、やわらかくなった実が、どれも鳥につつかれているではないか! 去年は10個ほどできて夫婦二人で十分楽しめたのに、今年は1個も成功ならず。
自然を甘く見てはいかんぜよ。農家の苦労を思った次第(って、たかが3個でちょっと大げさ)。